中華通販で買ったVFD時計が良かった
結論:設定は難しいが、それさえ乗り越えたら見やすくて実用性もある良い時計だった。
VFDが気になっていた
一般にレトロな表示デバイスとして有名なのはニキシー管だと思いますが、平成生まれなあるみくからするとあまり縁の無いデバイスでさほど魅力を感じませんでした。
そこで気になったのがVFD(蛍光表示管)。
バスや車の時計、ビデオデッキやオーディオ機器でよく目にしましたが、最近はLEDや液晶で置き換わってしまい見る機会が減っています。
しかし、VFDを搭載した時計はなかなか売っていないうえ、あったとしても好みのデザインのものがありませんでした。
ようやく見つけたVFD時計
そして、ようやく見つけたのがこの時計です。
中華通販では以前からいくつかVFD時計が売られていましたが、これは最近初めて見ました。
おそらく最近取り扱い始めたようで、注文数が少ないので恐る恐るポチりましたが、無事写真通りのものが届きました。
こちらが実物。
設定や本体の向きで「日付・時刻」「時刻(秒まで)」「年・時刻」「気圧」などを切り替えできます。
これらについては後ほど詳しく触れます。
暗い部屋で鮮やかに光るVFD時計、LEDや液晶とは違った良さがあります。
なんとなく夜のビデオデッキの時計表示も思い出します。
時計を詳しく見ていく
最初はアクリル板保護用のシールが貼られたままだったので、一体何が届いたのかと思いました。
裏は至ってシンプルでUSB Type-Cポート以外には特に何もありません。ボタンすらついていません。
ではどうやって設定するのかというと、商品詳細にある通り重力センサーで行います。
なお、時計合わせはWi-Fi経由で行うのでWi-Fiは必須になります。
アクリル板を外すとこのようにVFDの表示内容がよく見えます。
上下どちらでも曜日表示ができるようになっています、「日」表示が上下で共用なのは面白いですね。
ちなみに、VFDは双葉電子のものらしいです。双葉電子工業のVFDは今年の12月で受注終了だそうで、貴重な一品になりそう。
基盤はこんな感じです。
「LGL」と文字がありますが、おそらくもともとの販売者がTaobaoの「LGL工作室」だったのでしょう。
Wi-Fiモジュールや様々なICが並んでいます。ボタン電池は設定のバックアップ用です。
Wi-FiモジュールはAI-ThinkerのESP8266MODでした。
他にそれらしきICが見当たらないのでメインの制御もこいつがやってそうです。
右下のIC(PT6315)はVFDドライバICで、右上のIC(R8025)はRTCです。
Wi-Fiモジュールの下にあるのは、おそらく輝度センサでしょう。
赤い基盤はおそらく気圧センサーか重力センサー(もしくはその両方)でしょう。
I2CでメインのESP8266と接続しているようです。
設定方法
商品ページの説明以外には何もありませんので、その情報を頼りにやっていきます。
手こずりましたが、なんとかいきました。
Wi-Fi・タイムゾーン設定
電源をつなぐと「00 00」から1秒ごとにカウントアップが始まります。(一番右の2桁は変わりません)
Wi-Fiとタイムゾーンの設定はこれが「01 00」になるまで、つまり100秒以内にやらないといけません。
電源を投入してからの100秒間は「VFD Clock」というSSIDでアクセスポイントが出るので、スマートフォンなどで接続します。
設定画面は「1.1.1.1」にアクセスすると表示されました。
スマホに割り当てられたIPアドレスが1.1.1.2だったので、当てずっぽうでアクセスしたら合ってました。
何を入力したらいいかもよくわかりませんでしたが、以下のように入力したら上手くいきました。
前述の通り、100秒以内にやらないといけないのでWi-FiのSSIDとパスワードはコピペできるようにしておくと良いでしょう。
- WiFi name:
- Wi-FiルータのSSID
- WiFi password:
- ↑のパスワード
- EAST/WEST:
- E(UTCより東か西か)
- ZONE:
- 9 (JSTはUTC+9なので)
100秒以内に「送信」ボタンを押すと設定が反映されます。
設定が成功したばあい、10秒ほど待つと時計が合います。お疲れ様でした。
最低限時計として使えるようになりましたが、設定するとよりいい感じになります。
明るさ設定
3段階+オートで調整が可能です。オートにしておくと部屋の明るさに応じて変わるので便利です。
右のオレンジのバーが明るさのインジケータで、0にするとオートになります。
時刻が表示されている状態で、時計の左側を持ち上げる明るさが明るくなり、右側を持ち上げると暗くなる…らしいですが、やり方が良くないのか反応が悪いです。
表示設定
12時間・24時間表示、曜日表示、本体を反転させたときの表示を切り替えることができます。
設定モードに入るには本体を上向けるだけです(表示面を天井に向ける)
上に向けて正面に戻すたびに、表示が「st1」「st2」「st3」と切り替わります。
10秒そのままにしておくと、時計表示に戻ります。
「st1」は、12時間・24時間表示の切り替えで、明るさ調整の要領で「12」と「24」の選択ができます。
12時間表示にすると「午前」・「午後」が表示されますが、本体の向きによっては逆さまに表示されてしまいます。
「st2」は曜日表示の設定で、1にすると日本式の「日~土」の表示にできます。
0にするとオレンジ色のバーが表示されますが、どういうパターンで変わるのかは確認していません。
「st3」は逆さま時の表示選択で「0: 日付+時刻、1: 年・月・日、2: 気圧 (hPa)」らしいです。
自分は0で使っています。
まとめ
日本製VFDモジュールを搭載していて、曜日まで日本式に表示してくれるのは非常にうれしいです。
設定が難しいですが、置き時計なので1度設定してしまえば気になりません。
また、ときどき日付や曜日表示が狂いますが、電源を入れ直すだけで治ります。
眺めているだけでもいいですが、置き時計としても実用性が高くていい買い物だったと思います。