神戸市交通局1000形の形態差講座 【2時限目】前面の差異
今回は前面部分の差異について取り上げます。
今回取り上げる違い
- 車体下部のステップ・窓下の手すりがある(5次車のみ)
- 検査用栓受がない(1次車のみ)+α(1・2号車のみ)
- 連結器の違い
- ワイパーの有無(調査中)
- 検査用栓受の違い(調査中)
- 電気笛装置の違い(調査中)
1000形の前面(車体部分)は1~4次車・5次車で大きく2つに分けられます。
まず下の画像をご覧ください。
10号車(3次車)と18号車(5次車)の並びです。パッと見て違いが無いように見えますが…
こうしてみると違いがわかるでしょうか?2ヶ所紹介します。
- 車体下部にステップがある(5次車のみ)
- 窓下に手すりがある(5次車のみ)
車体下部のステップ・窓下の手すり
5次車のみ取り付けられている手すりとステップです。
なおステップがあるため、貫通扉下部の銀色の帯部分にも違いがあります。
(画像をクリック・タップで拡大)
このステップ部分の銀色帯は見落とされがちな気がします。(気のせいかも?)
5次車のみ手すりとステップが取り付けられているということがわかりました。
さて、次は1次車の特徴です。下の画像で違いが分かるでしょうか?
1号車(1次車)と16号車(5次車)です。
連結器横に違いがあるんですが、分かりましたか?
検査用栓受の有無+α
1次車のみ検査用栓受がないので連結器左側がすっきりしています。下は連結器周りの拡大写真です。
左は1号車(1次車)、右は14号車(4次車)です。1次車には連結器左側の検査用線受がないのがわかります。
「+α」と書きましたが、実は1次車にも違いがあるんです。次の画像を見てください。よく見ると連結器左側の奥にある箱が3号車にはあり、1号車にはないことがわかります。
わかりにくいので連結器周りをアップにした画像です。
左は6号車、右は1号車です。同じ1次車同士ですが、なぜかこのように違いが存在します。
これについて過去の画像から調査したところ、1号車と2号車のみこの箱がないことがわかりました。
連結器の違い
連結器は3種類あるようです。
まず1次車と2次車は同じ連結器のように見えます。
3次車(11号車)と4次車(14号車)は1・2次車と微妙に違う連結器を使っているようです。
最後に5次車です。1~4次車と違う連結器が使われています。
調査が不十分ですが、連結器だけで1・2次車、3・4次車、5次車と見分けることができそうです。
電気笛装置の違い
連結器右側に取り付けられている電気笛装置ですが、これにも違いがあることが分かりました。
2号車には銀色の丸いものが、12号車には黒いものが取り付けられています。この部分の拡大写真です。
2枚目の写真から、「NAGAYAMA NAH100-1」と書かれていることが読み取れます。
まだ調査が不十分なので、今後調査が必要だと思われます。
貫通扉のワイパー有無
これも写真を見ているときに気づいたのですが、貫通扉のワイパーがある編成とない編成があるようです。
左側8号車(2次車)には貫通扉のワイパーがありませんが、右側3号車(1次車)には付いています。
6号車(1次車)には付いていませんが、3号車(1次車)には付いていません。
これについて資料などから調べたところ、5次車のみ製造時から助手側・貫通扉のワイパーが取り付けられているということが分かりました。
これについても今後調査が必要だと思われます。
検査用栓受の違い
検査用栓受も2種類存在することが今回判明しました。
左は8号車(2次車)、右は16号車(5次車)です。検査用栓受の形が違いがわかると思います。
左は11号車(3次車)、右は12号車(4次車)です。参考に2000形と3000形の写真も貼っておきます。
22号車、23号車ともに8号車・11号車タイプの検査用栓受が取り付けられています。
ちなみに、5次車の製造時の写真を見たところ、8号車・11号車タイプの検査用栓受が取り付けられていました。
これについても今後調査が必要だと思われます。
このように、1000形の前面だけで多くの差異が存在するということが分かりました。
まだ調査が不十分な点も多いので、これからも調査を続けていきたいと思います。
次回は側面の差異について取り上げていく予定です。お楽しみに。