1万円のキャプボは使えるのか

結論:問題はあるが、それなりに使える

いきなり結論から入ってしまいましたが、HDMIキャプボが欲しくなったので買って使ってみました。
有名なキャプボは2万~3万円します。高いですね。
配信者になるつもりはあまりないので安いキャプボを買ってみました。
買ったのは下の商品。「ezcap 269」なる商品で、値段は9,800円でした。
これをみて買う人がいるのかはわからないですが、一応公式サイトとAmazonのリンク貼っておきます。アフィリエイトはしてないです。
リンク:Amazon
公式サイト:http://www.ezcap.com/index.php/product/ezcap269gamecapturelive.html

ググってもほとんどブログでレビューがされてなかったですが、そんなに悪いことが書かれていなかったので大丈夫でしょう。

というわけで届いたのがこちら。箱が汚れているのは元から。

2.5インチの外付けHDDケースぐらいの大きさ。
付属品は説明書、USBケーブル、3.5mm4極のオーディオケーブルです。
USBケーブルは両端ともオスなので取り扱いを間違えたらパソコンが壊れそうなので要注意ですね。

本体の端子、まずはUSB側から。オーディオの入出力とUSBの差込口があります。

HDMIは反対側。入力と出力端子があります。
箱に書いてある4K(3840×2080) 60Hzはパススルーだけで、キャプチャできるのはフルHD(1920×1080) 60Hzまでです。

UVC(USB Video Class)デバイスなので、USBウェブカメラみたくドライバのインストールなしで使えるのは素晴らしいですね。黄色マーカーで塗ってあるのがキャプボです。

Windows10標準インストールの「カメラ」アプリでも使えますが、OBSで配信・録画に使う人が多いと思うのでそちらで試します。

Switchの画面をOBSで録画した動画のキャプチャです。若干暗く感じます。うまく調整すれば綺麗にできるかも?
2枚目はSwitchの本体で取ったスクショです。

映像のラグはこれぐらい。アクションゲームでなければ問題なくOBSの画面でプレイできます。

このキャプボ、説明書には映像を470ms遅延させるように設定するよう書かれていました。どうやら音声のキャプチャにラグがあるようです。

せっかく映像のラグが小さいのにもったいないですよね。
ならば、音声をキャプボ経由させなければ良いのです。

キャプボのオーディオ出力とPCのライン入力を接続して、音声入力キャプチャでライン入力をキャプチャするだけです。これでラグを小さくできるはずです。
しかし、ノイズが乗るかもしれないので、ゲーム機とPCを直結したほうがいいかも知れません。

Switch以外のデバイスを繋いでみましょう。
まずはコンポジット→HDMIのアップスキャンコンバータから。
ちなみにこのコンバータを使っています。
画面比を維持できるのがこのコンバータの便利なところ。S端子もついています。


なぜかキャプチャ画面が右にズレています。
コンバータ本体のスイッチで1080pと720pを切り替えできるのですが、どっちに切り替えても治りませんでした。それ以外は問題ありません。

次に、DVIしかない古いPCの画面をキャプチャしてみました。DVI(シングルリンク)とHDMIのデジタル映像信号は基本的には同じなので、簡単なアダプタを間に挟むだけで相互に接続できます。
1920×1080だと先程のように画面がズレてしまいますが、今度は左にズレました。

1280×720にするとズレなくなりました。謎。
2枚目はパソコンで取ったスクリーンです。キャプボ経由だと若干ザラザラして見えます。

とりあえず使ってみた感想は、

  • それなりに使える
  • 少し画面が暗くなる
  • (OBSで使うと)映像のラグはあまり気にならない。
  • 機械によっては相性の良い悪いがあるかも(Switchはほぼ問題なし)

という感じです。
まだ試してないこともあるので、何かあればまた書くかも?

分解してみた(2020/07/15 追記)

中身が気になったので分解してみました。
ちなみに今の所、上記以外の不具合(というか仕様?)は出ずに使えています。

重要そうなのはIT6663FNとVS2828です。

まずは端子類が実装されている側から。
IT6663FNでHDMI入力をパススルー出力とキャプチャ側に分配しているみたいです。4Kパススルーができるのは、こいつがHDMI2.0対応なおかげ。
IT6350E-128は詳細不明。HDMI入力の制御でもしているんでしょうかね?
VS2828はUSB出力を担うチップのようです。反対面にあるVS9989からの映像信号を変換したり(YUV・MJPEG)、オーディオをキャプチャする役割をしているっぽい。
Pm25LQ512は多分VS2828用のフラッシュメモリ。
WM8960Gはオーディオのチップで、たぶんマイク入力とHDMIの音声を混ぜたりしてるんだと思います。

IT66021FNはHDMIのレシーバーで、HDCPを解除したり色空間を変換してるみたい。このチップはHDMI1.4b対応で4K入力にも対応しているようです。
VS9989はHigh Definition Video Processorらしいです。入力は4K30Hz対応していますが、出力は1080P60Hzが上限。

各チップの詳細・データシートのURLを貼っておきます。
VS2828 http://www.cybertop.com.cn/product_detail.php?id=82
VS9989 http://www.vxis.com/html/pdf/VS9989_bf_v1.3.pdf
IT6663FN http://www.ite.com.tw/en/product/view?mid=104
IT66021 http://file2.dzsc.com/product/18/09/26/671969_105102966.pdf
WM8960 https://www.cirrus.com/products/wm8960/

ファームウェア更新してみた(2020/07/15 追記)

公式サイトを覗いてみたら5月頃に新ファームウェアが公開されてたみたいなので恐る恐る焼いてみました。

失敗せずに焼けたみたいですが、特に変わったような気はしません…

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